
国際フィールドワーク 学生の感想
国際フィールドワーク(台湾)に参加して
三宅 亜実(経営学科)
私は2月22日~3月3日の10日間、経営学部の「国際フィールドワーク」で台湾に行きました。
台湾では、最初の5日間を台北の西部に位置する淡水という街にある真理大学で過ごしました。
淡水は日本の横浜や神戸に似ており、真理大学の目の前にも河があり、とてもきれいなところでした。

まず私が台湾で驚いたことは、台湾の朝の風景でした。台湾では、両親が共働きの家庭が多いため、子供は家で朝食を食べるという習慣が少なく、コンビニや朝専用の定食屋で買って済ませる人が多く、昼食もお弁当などを持参する人をあまり見かけませんでした。日本では、親が料理をして子供に食べさせることで、子供は親の愛情を感じる事が多いのに対して、台湾では愛情が家庭料理とはつながらないという考え方の違いを知りました。
また、真理大学では台湾と日本の貿易や金融についての特別講義を受講しました。2008年の世界金融危機の後、未だ東京やニューヨークの金融市場は十分には回復していないのにもかかわらず、台湾では金融市場での上場会社数や株価指数は上昇しつつあります。また、工業生産額の伸び率も2010年には内需・外需の拡大により大幅に増加しました。1980年代には、台湾経済はおもにサービス産業が盛んだったのに対して、近年では製造業にも政策として力をいれるようになり、貿易面では、台湾は中国・香港への輸出と、日本・中国からの輸入を通じて、台湾は日本などの先進国よりも先に景気回復を実現していることを学びました。
これからの日本は、国内だけでは経済の発展や景気の回復は実現できないと思われ、日本と台湾が互いに支えあっていくべきだと実感しました。一方で、日台双方が互いの優れた技術や文化を取り入れて、今後の経済成長を目指すことが必要であると思いました。
研修後半の5日間は、台中市にある国立台中技術学院にお世話になりました。
技術学院は真理大学より都心に立地しており、朝から夜遅くまで、一日中、バイクや学生がとても多く、にぎやかな街でした。
台中では、台湾市場におけるガラス販売シェアナンバーワンを誇り、さらに日本やアメリカの市場でも幅広いガラス製品を販売している台湾メーカーの企業展示場や、アメリカ、イギリスなどにも子会社を持ち、グローバル化が進んでいる台湾最大規模の精密機械工場の視察も行いました。

これらの台湾企業の訪問を通して、今日、台湾や中国・韓国などアジア地域の産業や企業が急成長するなかで、これからの日本企業は、これまでのように日本や先進国の市場だけの競争には限界があり、より積極的に中国や東南アジアにビジネスを展開していくべきであると感じました。そのためには、日本企業は真のグローバルな企業に脱皮していくことが必要であり、よって英語や中国語などの自国以外の言語習得、ビジネスや産業の専門的な知識、交渉・プレゼンなどのコミュニケーション能力、ビジネスマネーと異文化への理解が必要となります。また、それらの知識やスキルを習得するだけでなく、学生のうちから積極的に活用し、応用をしていく力が必要であると学びました。
また、どちらの大学の学生ともたくさんの時間を共有しましたが、みんな日本が大好きで日本語がとても上手く、学ぶ姿勢と努力に驚き、その姿に心を動かされました。そして、私も彼らのように他国の言語を学び、他国との交流を深め、自分の視野を広げてみたいと強く思うようになり、今年の9月から台湾(真理大学)に留学する決意をしました。きっと、挫折することもたくさんあり、仲間の協力がないと乗り越えられない事も多々あると思いますが、この留学を通して成長した姿で帰国して厳しい就職活動に臨みたいと思っています。