景気動向指数



景気動向指数とは

景気動向指数は、総合的な景気の状況(生産、雇用、消費などの経済活動)
判断・予測を行うために、複数の指標を組み合わせた指数
のことで、内閣府が毎月公表しています。
景気動向指数は、29項目の基礎指標を使い算出します。
この指数は2種類あります。


CI
CI:Composite Indexes
CIは、景気の変動の大きさやテンポを示す指標です。
基準となる年を100として、その基準の年と比べて景気の変化を調べます。
一致指数が100より上昇していれば景気は拡張局面に、
逆に100より低下していれば景気は後退局面にあることがわかります。
結果、一致指数の変化の大きさで景気の拡張・後退の大きさをあらわします。


DI
DI:Diffusion Indexes
DIは、景気動向の方向性を示す指標です。調べる各指標の数が上昇しているか、低下しているかを調べます。
採用された指数を3ヶ月前の数値と比較します。一致指数が50%以上なら景気が上向き、50%以下なら景気が下向きと判断します。





景気動向指数には、3種類の系列があります。
景気の動きに対して「いつ」反応をしめすかで、先行指数、一致指数、遅行指数にわけられます。

◆先行指数(Leading Index):景気の動きに先行して反応をしめす指標です。
先行系列の指標として、消費者態度指数や東証株価指数など、12項目の指標を利用しています。

◆一致指数(Coincident Index):現状景気の動きを把握するための景気の動きや反応をしめす指標です。
一致系列の指標として、生産指数や有効求人倍率など、11項目の指標を利用しています。

◆遅行指数(Lagging Index):景気の動きに遅れて反応をしめす指標のことです。
遅行系列の指標として、家計消費支出や完全失業率など、6項目の指標を利用しています。




景気動向指数を求める式

増加している系列数÷採用系列数×100
*ただし0の場合は0.5として増加している系列数に加えます。



出典:内閣府http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html



出典:内閣府http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html




今期(2011年3月)の変動

3月のCI(速報値)は、先行指数:99.5、一致指数:103.6、遅行指数:88.8 となっています。

景気の現状を示す一致指数は、前月と比較して3.2 ポイント下降し、
先行指数も、前月と比較して4.5 ポイント下降し、一致指数と先行指数ともに5ヶ月振りの下降となっています。
遅行指数は、前月と比較して1.7 ポイント下降し、2ヶ月振りの下降となりました。
CIは3つの指数ともに下落しています。

DIは、先行指数:40.0、一致指数:11.1、遅行指数:25.0 となっています。
一致指数は、前期と比較して78.9ポイント、先行指数も、前期と比較して50.9ポイント、遅行指数も、前期と比較して45.0ポイントと全て下落しています。




グラフの考察

◆3月の景気動向指数CI(速報値)は、東日本大震災を受け、先行指数・一致指数ともに、過去最大の落ち込み幅を示しています。
CIの作成に際しては、大幅な変動を示した外れ値を刈り込むという作業が行われています。
この作業は機械的に行われるため、震災後の急激な落ち込みがすべて異常値と見なされて刈り込まれてしまい、落ち込み度合いは緩やかなものに修正されています。

◆一致指数の前期比に対する個別系列の寄与度は、有効求人倍率のみプラス寄与、それ以外の系列がすべて大幅なマイナス寄与となりました。

◆先行指数の前期比に対する個別系列の寄与度は、最終需要財在庫率指数のみプラスに寄与、それ以外の系列がすべて大幅なマイナス寄与となりました。

◆CIは、主に東北からの部品供給が滞り、自動車などの工場が止まったことを反映して下がったと考えられます。
商業販売額などの個人消費の落ち込みも目立っています。
先行指数を 構成する生産財在庫や機械受注も落ち込んでいます。

◆また、景気の方向感を示すDIは、いずれも基準値(50)を3ヵ月ぶりに下回っています。